イベント企画書の基本構成。伝わりやすくする書き方のポイントとは
イベントを開催する際、成功へのカギとなるものが“企画書”です。
よく練られた企画書はイベントの全体像を示すことができ、チームの意思統一を図ったり、参加者やスポンサーにイベントの魅力を伝えることに役立ちます。ほかにも、チーム全体のコミュニケーションをスムーズにする効果もあります。
つまり、企画書はただの書類ではなく、イベントを成功に導くための重要なツールといえます。
イベントの運営を任されている担当者のなかには「企画書の構成が分からない」「どのように書くと伝わりやすくなるのか」と悩まれている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、イベントの企画書を作成する目的や基本構成、書き方のポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.イベントの企画書を作成する目的
- 2.イベント企画書の基本構成
- 2.1.➀イベントの概要
- 2.2.②コンセプト
- 2.2.1.開催目的
- 2.2.2.イベントを企画した背景
- 2.2.3.イベントの大まかな内容
- 2.3.③イベントの成果目標
- 2.4.④スケジュール
- 2.5.⑤予算
- 2.6.⑥運営体制
- 3.イベントの企画書を書くときのポイント
- 4.まとめ
イベントの企画書を作成する目的
イベントが社内向け・社外向けかによって企画書を作成する目的が異なります。
なお、今回の記事では下記の表における『社内向けイベント』を主に解説します。
▼イベントの企画書を作成する目的
社内向け |
社外向け |
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目的 |
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プレゼンテーションの対象者 |
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イベント例 |
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企画書を作成する目的やプレゼンテーションを行う対象者によって訴求するポイントが異なるため、開催したいイベントに合わせて作成することが必要です。
イベント企画書の基本構成
イベントの企画書を作成する際は、テーマや開催目的を伝えるとともに、当日までに行う準備についてもまとめておく必要があります。
➀イベントの概要
提案するイベントの基本的な情報を記載します。
テーマ
イベントの内容を具体的にイメージできるように、短くて覚えやすいテーマを考えます。
また、イベントの目的を表現するキャッチコピーをつけることも効果的です。
▼eスポーツによる社内レクリエーションイベントのテーマ例
- テーマ:社内コミュニケーション活性化
- キャッチコピー:仲間との絆を深める
日時
イベントを開催する日時を記載します。日時が決まっていない場合には、開催を予定している時期を記載します。
開催場所
イベントの開催場所を記載します。外部の会場を使用する場合には、候補となる施設や規模感などが分かるようにしておきます。
開催形式
開催形式には、オフライン・オンライン・ハイブリッドの3つがあります。参加対象者に応じて、イベントの規模や参加のしやすさ、運営にかかるコストなどを考慮して開催形式を選ぶことが重要です。
②コンセプト
イベントのコンセプトは、企画の方向性を明確にして一貫性を持たせる役割があります。「何のために、誰に向けてイベントを開催するのか」を明確にすることで、イベントの意義や得られるメリットを読み手が理解しやすくなります。
開催目的
イベントの開催目的を記載します。目的が複数あるとコンセプトに統一感がなくなってしまい意義が伝わりにくくなるため、数を絞ることが重要です。
▼社内向けイベントにおける開催目的の例
- 部署間の垣根を超えたコミュニケーションを促進して組織の活性化を図る
- 理念や企業文化を浸透させて、従業員エンゲージメントの向上につなげる
- 一つの課題を成し遂げるプロセスを通して、チーム力を強固にする など
イベントを企画した背景
経営層や運営チームに対してイベントの意義を理解してもらうために、企画の背景について記載します。現状の経営課題と今後のビジョンを紐づけて、「イベントを通じて達成したい姿」を記載すると、納得感が生まれやすくなります。
イベントの大まかな内容
想定しているコンテンツの概要や当日の流れなどを記載します。イラストや図を用いることでイベントのイメージが伝わりやすくなります。
③イベントの成果目標
イベントの開催による具体的な成果目標を数値として設定します。
効果測定を行える目標を設定することで、期待できる効果を想定しやすくなり、決裁者の意思決定を後押しできます。
▼成果目標の設定に用いられる指標
- 参加者数・参加率
- イベントの満足度 など
また、イベントの開催後に実施する効果測定の方法を定めておくと、次回に向けた改善策を検討できます。例えば「参加者数を記録する」「アンケートで属性や満足度を調査して集計する」などの方法が考えられます。
④スケジュール
イベントの準備から当日までの大まかなスケジュールの予定を記載します。スケジュールに沿ってタスクを整理しておくことで、計画どおりに準備を進められるか判断がしやすくなります。
▼スケジュールの記載例
特に社外の団体や著名人を招く場合には、出演調整・打ち合わせ・リハーサルなどに時間を要する可能性もあるため、期間に余裕を持ってスケジュールを立てておくことが重要です。
なお、企画から運営までのスケジュール・タスクについては、こちらの記事をご確認ください。
⑤予算
イベントの開催に必要な予算を記載します。企画段階で必要な費用項目と予算の使途を記載することで、決裁者の理解が得やすくなります。
▼イベント開催にかかる費用項目例
- 会場費(外部の施設を利用する場合)
- 機材の購入またはレンタル費
- ケータリングや景品などの手配費
- 運営メンバーの人件費
- 外部の団体や著名人の出演費
- 外部事業者への委託費(企画制作費、機材オペレーター、進行ディレクター) など
⑥運営体制
イベントの準備・運営に参加するメンバーや外部関係者を選定して、それぞれの役割を明確にします。
運営チームの各メンバーと外部関係者の役割を明確にすることで、タスクの整理や社外との連絡調整がしやすくなり、円滑に準備・運営を進められます。
▼運営体制の記載例
担当者 |
役割 |
|
自社 |
企画担当 |
企画の立案、予算の調整、運営チームの決定 |
告知担当 |
看板やポスターの制作、社内ポータルサイトでの情報掲載、参加・不参加の確認 |
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運営担当 |
機材・備品の準備、外部企業との連携 |
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協力企業A |
○○氏 |
コンテンツの制作サポート、会場の設営 |
協力企業B |
○○氏 |
当日の司会進行 |
イベントの企画書を書くときのポイント
イベントの企画書を作成する際は、決裁者や関係者が記載内容を理解しやすいように要点をまとめ、補足情報を記載することがポイントです。
▼ポイント
- 企画書の冒頭に要約を入れる
- 参考資料を添付する
企画書が数ページになる場合には、冒頭に内容を簡潔にまとめた要約を入れておきます。全体を読む前に何が書いてあるのかを理解しやすくなります。
また、企画書に加えて、支出表やイベント制作会社の事例などの資料を添付すると具体性が高まり、説得力のある訴求につながります。
企画策定のポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
この記事では、イベント企画書について以下の内容を解説しました。
- イベントの企画書を作成する目的
- イベント企画書の基本構成
- イベントの企画書を書くときのポイント
社内向けイベントの企画書を作成する目的には、社内決裁者の承認を得る、運営チームでの認識を統一するなどのものがあります。今回挙げた項目・ポイントを踏まえつつ、意義やメリットが伝わる”決裁が通る企画書”の土台作成を行うには、イベント制作会社に依頼することも一つです。
『コミュファ eSports Stadium NAGOYA』は、年間約200件以上のイベントの企画制作・運営の実績から、あなたのニーズに合わせて、企画書作成からアイデア検討、実際のイベント運営まで全方位的にサポートを行っています。